5時起き36日目。 アサリを買った。殻が閉じている。きっと、まだ生きているだろう。塩水を作って砂抜きをしてみた。海の塩分濃度はどれくらいだろう。
塩水を作りながら、ふと思い出したことがある。20代の頃、海のすぐ目の前に住んでいた時があった。外に出れば海。潮の満ち引きが見える。海を挟んだ前には何かしらの工場があり、近くにはリサイクルセンターもあった。それでも、5月のゴールデンウィークになるとたくさんの車が道沿いに停まり、貝掘りを楽しむ人たちが来ていた。潮が引き、遠くまで歩いていくことができる。都心から近く、気軽に来られる海があることは貴重だ。こんな場所で貝掘りができるなんて、ワクワクするのだろう。
自分はそこでは貝掘りをしなかった。近くに工場があることと、毎日見ているとゴミが多く、綺麗な海だとは思えなかったからだ。代わりに車で移動し、島まで行っていた。
貝掘りは楽しい。石をどけ、砂を掘ると、ゴロゴロ出てくる。大きなアサリが出てきた時は、本当に嬉しいものだった。それを持ち帰ってバター焼きにしたり、アサリの味噌汁にしたりして食べるのだが、砂が入っていることもある。
ある時、海水を持って帰ってきて、その海水で砂抜きをするといい、と聞いた。なるほど。それほどいい塩水はない。元々貝が住んでいた海水なのだから。それからは、いつもペットボトルに海水を入れて持って帰り、砂抜きをするようになった。
鍋の中で、貝たちが寛いでいるのか、姿を表して潮を吐いている。その様子が面白い。鍋の蓋を開けると、サッと殻の中に隠れるものもいる。振り返れば、楽しい思い出ばかりだ。いつでも気軽に海へ行っていた。潮の満ち引きがわからず、島をぐるぐるドライブするだけになった時もあったけれど、それもまた良かった。
あの頃は、海が日常だった。今はもう、そこには住んでいない。だが、アサリを一つ買っただけで、あの頃の海の匂いがよみがえってくる。
今回も、作った塩水でアサリたちが寛いでいる様子が見られた。この濃度で合っていたようだ。やはり生きていた。砂抜きもできている。なんと、小さなカニまで出てきた。
今朝、アサリの味噌汁を作った。いい出汁が出ている。新鮮な、生きていた貝だった。 朝ごはんを食べて、今日も一日、幸運な自分に感謝しながら過ごそう。
この文章に目を止めてくださり、最後まで読んでくださった方に、感謝です。今日も、素敵な一日をお過ごしください。

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